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オレが最初に見つけたんだ!
はい、アレです。「T/ジェニシス」のジョンの人。私の「許せない映画No.1」の「T/ジェニシス」の「許せないキャラNo.1」のジョンの人。
映画館のサイトの上映予定作品一覧にこのポスターが載った時も、全然魅力ないな〜興味そそられないな〜観に行かないだろうな〜、あれ、でもこの人なんか見たことある顔だヨ?むむっ!?ジョンの人じゃね!?いや、それでも観に行かないだろうな面白くなさそうだし…。と、思っていたのですがその前にたまたまユーネクで観た別の映画に出ていたジョンの人を2秒で「Σ(・口・)あっジョンの人だ!」と認識した瞬間、じゃあやっぱり映画館に観に行くか…。と思ってしまったジョンの人です。
さて私は↑の文章で何回「ジョンの人」と言ったでしょうか。(名前呼んでやれよ。)
振り返るとアレですね、「ペットセメタリー」も「げげっジョンの人だ!じゃあ行かないとな!」となったので、無茶苦茶集客力ありますねジョンの人。私に対してだけですが。別に顔好きとかではないので全然、もうこれは一種のストーキングですね。(スクリーンに対してのストーキングって。ステルスストーキング?)
しかしこの映画、予想を遙かに下回る不人気ぷりだったらしく…。公開から一週間くらいであっさり上映終了しそうになったので(「しそうになった」つーか、終了しましたけどねホントに!)、週末にあわてて観に行きましたヨ!別に映画館で観なくてもなぁ〜と思いつつ、いやいやいや「フリーガイ」の反省を忘れてはイカン!と自分に鞭打って。そしたら意外と面白くて楽しめました。ハードル低かったゆーのもありますが、これは個人的にかなりのヒット作。
Read More... なぜか映画館では一度もこれの予告を観る機会がなかったのでネットで観たのですが、なかなかシリアスな感じに(ポスターもそんな雰囲気だし)作ってありましたよね、予告は…。新聞のレビューも(なぜかこんな映画をレビューしてくれている紙があった…)好意的な書き方でした。で、そこから得た予備知識を総括すると「天才ハッカーをアナログ捜査官が超法規的手段も駆使して(←ココ大事)追い詰める!」感じですよ。正攻法では捕まえられないので超法規的手段ですよ。
アナログ捜査官はアナログなりに色々仕掛けてくるのでしょう、きっとPCを物理的攻撃に使うのでしょう、デスクトップを投げるとかタブレットで殴るとかするのでしょう!天才ハッカー君はネット上では自由自在に逃げ回れるけど、実際はネットカフェにいるところをアナログ捜査官にコーヒーこぼされてPC壊れた!みたいな感じで捕まるのでしょう!「ゴジラvsコング」もキーボードに酒を注いでメカゴジラを止めてましたしね、水分厳禁ですヨッ!(しかし改めて振り返るとなんつーショボイ止められ方なのだ、メカ。)
いざ見始めたら全然シリアスちゃうやん…家族ドラマやん…。笑いどころもシッカリあるやん…。とゆー作品でした。色々意外なところが多かったですな。思ってたのと違ーう、とゆー。
まずジョンの人のキャラが意外とちゃんとしていて、刑事ものにありがちな「仕事没頭・家族置き去り・自滅キャラ」みたいなのを想像していた私は良い意味で裏切られました…。マトリから畑違いのサイバー犯罪課に飛ばされて、それでも一生懸命PCの使い方をマスターしようとしている場面がいじらしすぎる…!なんだこの人頑張り屋さんかッ!年下上司に「君は居てくれるだけでいいんだゼ(嘲笑)」と能無し扱いされても昔の情報屋を酷使して勝手に捜査。最終的には悪いこともしたけど、根底にあるのは家族への愛だった…(涙)。そして家族もちゃんとその愛情に応えていた…。ジョンの人が「おまえは友達じゃねぇ!」と思っていた情報屋ですら、ジョンの人のことを真剣に心配して家族のことも思いやってくれていた…。なんだコレ、ジョンの人サイドは滅茶苦茶いい話じゃないかぁああああああ!
最後、家族が刑務所に面会に来た場面では一瞬「奥さん離婚する気なんじゃ…」と思ったけど大丈夫でしたな。良かった良かった。(「幾代餅」を聞くたびに「清蔵にその金持ち逃げされるんじゃね?幾代さん大丈夫か?」と現実的な心配してしまうのと同じ心持ち…。)
そして天才ハッカー君の方は、「金さえあれば倫理なんてクソ食らえ」みたいな資本主義の落とし子的なのを想像していたら、意外とビビリでモラトリアムを持てあましている、どこにでも居そうな若者でした。闇サイトを総括してあらゆる悪事の上に君臨する!とゆーよりは「もう闇サイト管理しきれない!自動小銃売ってるの誰!?やめてチョーダイ!!」的な。
アナログと言いながらいつの間にかチャットで二人お友達になってるし(友達ではないか…)、いや、てゆーかどこで見つけたの?ジョンの人はハッカー君本人をどこでどうやって見つけたの?
ハッカー君はサイト開設して薬物売りまくって速攻で利益出しまくってるけど、その薬物はどこで調達してくるの?需要があるのはわかるけど、供給はどう確保しているの?
FBIの人はいったい何をしにアイスランドくんだりまで出かけて行ったの?デジタルなのにわざわざ捜査官が行かなきゃいけないような事だったの?
等々、気になる点が多々あるのはさておいて。(大事なシーンや重要な台詞を間違ってカットしてしまったのではなかろうかこの映画のエディターは…。私の頭が悪いだけだろうか…。)
ハッカー君の手下役のP.W.ハウザーが良い味出してましたネッ!「リチャード・ジュエル」の。今考えるとこの人このお笑いキャラで、よくジュエルみたいなシリアスな役を演じきりましたなぁ…。
ジュエルとジョンの(←キャラ違う名前違う!)やらせ拷問の場面がバカウケでしたヨ!ハッカー君に「拷問なう!」の動画を送るためにジュエルを風呂場でさんざん水攻めにしておきながら「あ、録画してなかった」って…!さすがアナログ捜査官ですヨッ!結局ずぶ濡れジュエルの写真を送るだけ。水攻めする必要なかったじゃん!
「そいつ殺しちゃって!」とハッカー君に言われた後のジョンの、さながら四次元ポケットから秘密道具を取り出すドラEもんのような「ちきんぬーどるすーぷ〜!」(ちゃらららっちゃらーん!絞殺の偽装にはコレ!)も、そしてそれを口から垂らしつつ幸せそうに横たわる(本来なら死んでるていの)ジュエルのシアワセそうな死に顔も、最近映画を観ている時に笑いの沸点がむちゃくちゃ低い私のツボにクリティカルヒットでした…。
あぁなんなのこの映画。面白いんですけど。
いやー、これ映画館で観て良かったです!何の期待もしてなかったけど良い方に裏切られた映画でした!ジョンの人、ありがとう。君が出ていなかったら観ようとは思わなかった。
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2022.02.06.16:30 | by 架路 |
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