« 雪の中の国宝 |
メイン
| ボン!セシボン! »
あなたが目を閉じている間に
消えてしまいたいなーッと、思ったとか思わなかったとかの回。
前回の雪中待機事件が祟ったのか、友人が風邪ひいて寝込んでしまい(私は風邪などひかなーい!←バ…)、ちょうど有給を取っていたので下席初日に初めての平日寄席へゴウ!です。ボッチで気楽なお出かけ。
平日だし月曜だしトリはおさんだし、開場ぴったりに着く感じでよかろう…と思って行ったら衝撃的、シニアの団体さんが来ていたッ!(いや別に衝撃というほどのことでは…。)町内の皆様でお出かけになったのかしら?とゆー、12名くらいの。テケツのおねーさんがチケットにスタンプを押す音がダンダンダンダン響き渡っておりましたヨ!
Read More... 2019年1月21日(月)ブクロぼっち
前座 だいなも 浮世根問
花ごめ 初天神
馬るこ 東北の宿
菊志ん 湯屋番
一風・千風
扇辰 ちはやふる
小燕枝 小言幸兵衛
仲入り
緑君 芝居の喧嘩
圓太郎 棒鱈
翁家社中
おさん 景清
だいなも(後に改名して枝次となりけるに)、この人の落語からは師匠を全然感じないなぁ。百栄さんの落語から百栄さんをひくと、ホントにただの落語になるんだなぁ…。二ツ目になってからどーゆー個性が出てくるのか楽しみです。それまで私が寄席にいれば。(居ろヨ!)
ボン一門は個性の強い人が多いけど、花ごめちゃんは無色ですね!天真爛漫自由落下の真っ最中が萬橘(あっ間違えた)、もとい、満喫できる二ツ目時代にもっとはっちゃけた方がよいのではないかと…。「初天神」をあんな無心で聞いたのは初めてだヨ!?ご臨終のあとの心電図みたいに、つーーーーーーーーーーーーッと一本線でしたよ、心笑図が。まぁあくまで私の笑いにツボらなかっただけなんで、好きな人が好きならそのままでいいよね!
馬るこ師匠!が、ようやく生で聞けて嬉しい。寄席に通い始めた頃に友人がたまたまラジオで聞いて(それも別に落語聞いたとかじゃなく…本人の声を聞いたわけですらなく…)、名前を覚えていた「馬るこ師匠」!ちなみにこの場合の「師匠」は敬称とゆーより「アグネス・チャン」的なあくまで名前の一部として。「マルコ・シショー」的な。そのたった一度のラジオのせいで、友人宅では馬るこ師匠は「噺家と言えば…」みたいな扱いになり、末廣亭の前を家族で通りかかった時にも馬るこ師匠の看板で大いに盛り上がり、挙げ句に「でも落語は聞いたことないんです」と暴露して末廣亭の人を苦笑させたという伝説も持っている。変な家族…。
そんな馬るこ師匠を一足先にぼっちで聞く。具体的な記憶は無いですが、笑ったなー、と…。私には馬るこ師匠はTV(演芸ずかん)で見た「転失気」のマッドサイエンティストな和尚とヤサグレ珍念さんの印象が強かったので、もう絶対面白いに違いないッ!とそれなりにハードルを上げて臨みましたがちゃんと越えていただきましたッ!いつか「転失気」も生で聞きたい。笑い死ぬに違いない…。
緑君が平均年齢高めの客を相手に頑張った!何故かこの人はやかましい噺をよくかける。(よく、つーか私が聞いたのがやかましい噺ばかり。)若さを武器にグイグイ押してくる面白い二ツ目さんのひな形のような人。こーゆー人好きですわ。
なぜか私は、圓太郎師匠が「棒鱈」に入る時は一言目で「棒鱈ダ!」と即わかります!フフン。(何の自慢?)後ろの席にいた二人連れがしばらくしてから「棒鱈ね」と囁いてたけど、遅いなキミ達!私は一言目でフフンです!
おさんはこれ以前に「猫と金魚」を一度聞いただけで、特に爆笑系でもなかったし、なんだか掴みかねる人…とゆー感じだったのですが、まぁなんか珍しい噺でも聞ければラッキー。くらいの気持ちで出かけていったらば「景清」。噺の大半はおさんが目を閉じて進行。その間に一人おじいさんが出て行ってしまった!これは芸協で正二郎さんが五階茶碗の時に言う「これからしばらく上を向きます、その間出て行ってしまわないように!」のアレでは…。あー。私もコッソリ出て行きたいかも…。と、思い始めた頃に無事サゲ。
なんかこの人は落語とゆーより一人芝居をしている感のある人だなぁ…。とちょっと思った。実は私は舞台とゆーのが苦手で。演劇とかミュージカルとかを見てると、どうしても「演じている人(役者)」を見てしまって「演じられる人(役柄)」に感情移入できないんですわ。「そんなことをしてお前は恥ずかしくないのか!私は見ていて恥ずかしいぞ!」と思ってしまう。居心地が悪いとゆーか。でも落語って、右向いたり左向いたりしながらそこにまだ噺家さん自身がちゃんと残ってるから、その居心地の悪さが無いんですヨ、あくまで「聞き語り」をしている感じで。(その「自身」を消すのが理想としている噺家さんもいるようですが。)
おさんの「景清」を聞いている時、あぁ恥ずかしい居心地が悪い、と思った。ここは寄席じゃない、観劇の場である!と思った。そーゆーのが好きな人にはおさんを強くオススメします!この人は(私には)噺に入り込みすぎデス。
★当エントリでだくだくと流れる感想はすべて(当然ですが)個人的なものです。誰かを傷つける意図はありません。笑いのツボは千差万別、みんな違ってみんないい的なアレです。架路にはイマイチだったけどアナタには号泣ものだったかも!多様性万歳!
Close...
2019.01.21.21:18 | by 架路 |
| ラクゴ |