Jubilee

自転車で近所を走り回っている間に、高台にある神社に入り込んでしまう。
神社は人で賑わっていて、とても走りにくい。鎌倉の建長寺のように曲がりくねった階段の上にあるお社からは、下界が一面に見渡せる。
横手にすこし突き出た岩があり、途中で伐られてしまった細い木の幹が、一本黒く枯れていた。
せっかく育ったものを容赦なく伐るもんだな。神社のくせして風情のないこと。
つるんとした岩の上に取り残されたそれを見て、少し厭な気持ちになる。

えぇい、階段を自転車に乗ったまま下りて行ってしまえー！
と、ドキドキハラハラしながら二三段下りかけた途中で、横から神社の方とおぼしきおばさんに「はいどうぞ」と、駕籠に文旦を入れられた。一段下りるたびに、駕籠の中で大きな文旦が跳ねる。勢いをつけて下りて行ったらば、きっと駕籠から飛び出してしまうだろう。
文旦をいただいたことは嬉しいのだけど、勢いをそがれて少し、ああ、迷惑。

なんだか何もかもが微かに、微かにブレーキをかけるなぁ。
と、思って空を見た。

そんな夢。
そもそも自転車に乗って走り回って何かを探していたハズなのに、結局それも見つからなくて、スッキリしない夢でした。もやもやでした。モヤッと！モヤッとー！！