Jubilee

2019年4月7日（日）ブクロ

昼の部
前座　きいち　たらちね
志ん松　真田小僧
志ん陽　のめる
米粒写経
菊太楼　親子酒
白酒　粗忽長屋
カンジヤママイム
左橋　七段目
正蔵　一眼国
ジキジキ
馬生　稽古屋
　仲入り
小八　もぐら泥
扇遊　子ほめ
アサダ先生
馬石　笠碁

夜の部
前座　寿伴　一目上がり
やなぎ　初天神
さん助　熊の皮
ニックス
小せん　欠伸指南
圓十郎　強情灸
鏡味仙三郎社中
はん治　ぼやき酒屋
花緑　火焔太鼓
　仲入り
喬之助　短命
白鳥　千葉棒鱈
二楽
喬太郎　残酷な饅頭こわい

イツヅケでよくあるパターンですが、夜の部の途中の頃の記憶が曖昧…。てゆーか、あれッ扇遊師匠ってブクロで見てたのね自分。一年後に「ブクロで扇遊師匠見たことないからゴウ！」とか言ったのは勘違いだったのね。（ガーン…これ聞いたのSZ本だと思ってた。）

きいちの「たらちね」、面白かったけど師匠の亡霊が背後に透けて見える落語だな〜と。

白酒さんの「いきだオーレ！」、生で聞いても笑える…。この辺でようやく「粗忽長屋」を疑問符なしで聞けるようになりました。というか、白酒さんのあのオチがねー。今まで「この死体はお前だ！」と言い続けていた方が最後に形勢逆転して「あ、これオレか！」となってしまうのが粗忽の極みですなぁ。そこまでは何となく悪意すらあるんではないかと思いようによっては思える兄貴に対して（だって「お前死んでるヨ！」「この死体はお前だヨ」って執拗に主張する人って、フツーに考えたらただのいじめっ子じゃないですか）、「オレでもいいんかい！あぁホントにこの人ただ粗忽だっただけなんだ…」と納得できる素晴らしいオチですよ！
白酒さんの「粗忽長屋」がある意味ターニングポイントで、ほかの人の「粗忽長屋」も素直に受け入れられるようになった気がする。単なる贔屓の引き倒しかもしんないけど。

小八さんの「もぐら泥」は、さりげなく笑えますよね。この噺、地味〜にやるとただの泥棒噺だけど。小八さんは変な仕掛け入れてるわけでも気の利いたくすぐり入れるわけでもないんだけど、なぜかイキイキするとゆーか。相性ですかね。
てゆーか泥棒が出てきて寄席でよくかかる噺って、地味なものが多いような。「置き泥」とか「出来心」とか。自分が面白いと思う師匠方がやったらまた違うのかもですが…。やっぱ人目を気にする職業だからなんとなく声をひそめがちで地味にならざるをえないのだろーか…。

ジョーさんの代バネ、ハナクソ！の「笠碁」、面白かった。とゆーか、和んだ…。ホノボノしたー。大笑いじゃないんだけど、アハハ。エヘヘ。ゆー小さな笑いが積み重なって、最終的に「あぁシアワセ」と思える落語だった。
トリで大笑いするときって、楽しいは楽しいんだけどなんか「腹攣ったー腹減ったー」「なんであんなに笑ったのか覚えてない…」ゆー、一種のトリップ状態みたいな感じになって疲弊する。という身体現象があるのですが、適度に笑って終わったときに「シワヨセ！違った、シアワセ！」と思える落語は一年に数回しかない。気がします。まぁ、大笑いすらできないトリよりは大笑いできるトリなんてとても贅沢なものなんですけどネー。そこから更に「シアワセ」と思える落語ってもう、最高級品ですよね。
キョントリの夜の方は「笑って笑って覚えてない！」のほうだったので、この日はホント贅沢な日でしたなー。でもやっぱりなんかちょっとブラックですよね、「残酷な饅頭こわい」。噺が終わった時に立ってる人が誰もいない、的な。なので笑いつつも顔の筋肉どこかで引き攣ってる、みたいな100‰笑ってない自分がいるわけですが…。をを、使えるじゃないか「パーミル」。

しかもこの時ジョーさんの割引葉書で2000円で入っちゃったよ8時間イツヅケを。定額で入ってもよかったところを。ゴメンナサイッ！

あ、やなぎさんの「初天神」で初めて「金坊かわいいじゃないかッ」と思いました。いつも気持ち悪いか憎たらしいかやかましいかだけのあの金坊がねー。なんか可愛く見えましたよ。疲れてたのか自分。（そっちか）

スワンの「千葉棒鱈」、いつ聞いても面白い…。千葉の小ネタはよくわかんないけど。「高級車が停まるときこんなキキキキ言うわけないけどね」のツッコミ、言われなきゃ気づかないのに言われたらもう聞くたびに気になってしょーがないヨ！

いやぁ疲れた腹攣った腹減ったー。昼はシアワセだったけど夜の部が終わる頃にはもうそんなこと忘れたー。疲れた…。立ち見でギュウギュウだったし…。友人ともども「キョントリは厭だね」（暴言）ゆー結論に達しました。