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夏の緑の色の川

空中に敷かれたレールの上を地下鉄が走る、屋根を地上に向けて天地を逆にして走る。
窓から見れば下には川が流れている。深い緑青の水、山の中の川。
川のほとりに桜の木が一本。もぎ取られたように木の半分は花が落ちている。
落ちた花は下の川面に浮いている。流されずとどまっている。
電車がレールをはずれて川に落ちると、川は上から見たのとはまるで違って白く黒く暗く濁って汚らしい。
私は寒くて疲れているので誰かに支えてほしいのだけれど、誰も手をさしのべてくれない。
寒くてとても疲れている。沈んでいく。

2007.04.15.17:11 | by 架路 |
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