« エイエンの |
メイン
| フコウそうな長袖。 »
破滅させる?
しない。
人というのはきっと良かれ悪しかれ自分の限界を上にも下にも持っている。もんだと思う。
貴方の持っている強さにもだからリミットがあると思う。
外側の強度を高めれば高めるほど、貴方の殻は薄くなる一方でしょう。まるで極薄のベネチアンのやうだよ。硬くなればなるほどに、脆くなっていくのよ。貴方が、
やっぱり歩いていく、激昂もせずにしんと、鎮まりかえって歩いてゆく。
何事もなかったかのようよ。
場面反転して栄光の中でもやっぱりそれは違和感のない姿に映るのよ。
だけど、歩けば歩くほどに、だんだんと透けてくる。
「貴方」 が、透けて見える。
Read More... ほんとうのとこ、今日も昨日も見ていない。
君が必要とされないままでぐるぐると時間がまわってゆく。
君を真ん中に据えないままで、悪い方へも良い方へもゆく。
そんな時に何を考えているのか思いやられて、それがまた厭だ。
誰に囲まれているよりもさらに鎮まりかえっているんではないかとか、そういうの自分の考えすぎであってほしい。一緒に穏やかに過ごしていてほしい。
(考え始めると少し惨め。
そう思う自分の更に三歩後ろでまた別の自分、冷ややか。)
貴方が。
そうやって私の残像として何度でも鎮まりかえって、歩いて、その度に貴方の殻が強度を増して、薄く薄く、パリっパリになっていく音が私の耳には届くのだ。張りつめていくのが、見えるんだ僕に。
何か飛んできたらば一瞬で決壊する、その様が見えるんだ。
その薄い硬いはりつめたぱりぱり、その裏側で息をひそめている貴方のやはらかな部分。
何か飛んできたらばどうするのだろう。
世の中、貴方を攻撃したがる人なんてたくさんいるし、そんなうちの一人でもたとえば貴方に何かほうったらどうするの。
髪の毛が通るような細い傷でも、あいたらばそこから一気に砕けてしまう。
むきだしになる。
触れただけでも発火しそうな、「貴方」がさらけ出される。
いっそ砕けろと思う。
まるで獅子のように待ち受けている。
粉々にすればよいと思う。
跡形もなくその憎らしい(ここまでくれば、もう憎らしくしかない)、強さと静けさの結晶の外殻、叩き割ってしまって。
剥き出しの貴方を抱きしめてその破片の上で転がり回るんだ。
抑え込んでいる貴方の葛藤、咆吼、欲情、怒号、もういいから全部解き放てば良い。
むきだしの貴方を抱きしめて、抱き潰しそうなほど強く抱いて、腕にも背中にも頸も肩も頬も、貴方の砕け散った破片をうけて傷つこう。
貴方の外殻がなにものなのかよく見てよ。
貴方の外殻がなにを為したのか、ちゃんと見てよ。
そうして転がって傷ついて血まみれになって、貴方の強さと静けさの破片で血まみれになって、やっと私のこの気が済むんだ。
刺さった破片だって抜いたりしない。
心臓まで流されて私の一部になればいい。
Close...
2004.04.21.23:55
| トラックバック (0)
|
▽トラックバック
このエントリーのトラックバックURL:
http://vega.sakura.ne.jp/cgi-bin/mt/mt-tb.cgi/916