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かけちがいすれ違い
それまでフツーにできていた呼吸。
存在を疑わなかった酸素。
それが、たったひとつの「アラ?」ゆー違和感で、ガラガラと崩れてしまう。壊れてなくなる。あるのが当たり前、できて当たり前だったから、仕組みを考えたことなんてない。足元で散らかるたくさんの構成物。はじめて目にするような構成物。そのカケラなのか、もともとそういう形をしていたのかすらわからないものを、さぁ組み直せと言われて、できるか。
できるかよ。
(できるワケねーだロ!)
Read More... 甘えと言われたらそれまでで、甘いと言われればうつむくしかない。反論なんて。
誰にでもやさしいから自分にも、とか考えたことはなかった。
人当たりがいいから当たり障りのないように、とか考えたことはなかった。
気持ちは伝わっていると思った。
気持ちを伝えられていると思っていた。
一緒にいるのは自然だった。
当たり前のようにできて、いちいち疑いもしなかったものは、実は何の根拠もない、まるで流れる水の上を風にふかれて進んでいた笹舟のよーなものだったと知る。
すれ違ったときに挨拶をしそびれた、そんなような些細なことから生じる違和感で、音をたてて崩れる。
絶対的な事実をひとつ前提に、その上に積み上げられていた何もかもの在処を失う。
気持ちは立場は変わっていないのに。
如何なる言葉の契約も成されていないと知る。
そんなもの、あっても根拠のなさに変わりはないのだろうけれどそれでも、そんなものでも持っていなかったことに、お役所のよーにこだわるようになる。
何も確かなものをやりとりできず、それでも目に見えない触れることもできない一本の確かな想念の糸が、ここからそっちに繋がっていると、それだけを微塵も疑わずにいたからこそ、もろくも細くとも確かに足元にあるものを踏みしめていられたというのか。
人当たりがいいとか、誰にでも真っ直ぐだとか、結局は疑念の正体なんて阿呆らしいと笑えるだけなのだけど。いや、だからこそそこに疑念のつけいる余地もあるのだけれど。
あんなふうにこっちを振り向いた時から、足元は崩れ去っていたんだろ。
もろく細くけれど続いていく、たったひとすじを残して。
サッパリまとまらないが。
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2007.10.14.20:06
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