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水の人
結局はもとどーりだネ!と、他人事のように言う友を見て、まぁ確かに他人事ではあるけれども、もとどーりか。と、少しその鞘に安心している自分もいて。けれども本当に元通り、なんてことはあり得まい。
一度、右から左に振れた針はその居心地の良さを忘れませんて。
想うよりずっと容易く、信じるよりずっと容易い。泣くよりも惨めじゃない。怒るのは勢いが良い。後になって悲惨な真実がドッキリのように顔を出しても、自分を恥じる必要もない。
Read More... そこを通過して、誰が今更あの惨めな自分に返ろうと考える。
その点でもう君も僕も駄目ですヨ、痛撃を通り越して顔も見なくなった誰かの所有権が、津波の前の海岸のように、僕を、君から遠く遠く引き離して、サァと引いて、何の根拠も無いままに、引いてゆく。引き続けてゆく。もしも誰かが、あんなデマをよく信じたものだと笑い飛ばしてくれたとしても、示される聖杯も調和の象徴も、裏の意味でしか受け取れなくなっている。表の華々しい輝きは知らない誰かに。その裏で影背負う暗証を瞬時の意味しか持たないワタクシに。
水は、一所にはとどまれないでショ。
あの人すらも変わった。
元通りと言うけど、囲む何もかもが輪郭を崩したり花は毒を撒き散らしたりだ。辛酸の肥溜めのようなその場所に、誰が戻りたいと思うだろう。莫迦か。
ココロの、ひゃくぶんのいちかそれくらいは、その莫迦だ。
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2006.02.14.20:44
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