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すきである。
どこまで行こうか。
どこまでも行こう。
どこまで堕ちるか。
どこまででも。
君に引きずり込まれるようにして、どこまででも。
Read More... いんや、やっぱり堕ちないよ。私はその穴には堕ちないよ、一度すっぽりと身体ごと堕ちこみそうになって必死でここまで這い上がって、掴まれる全てのものに掴まってここまでようやく這い上がって、今ぼんやりとまたその闇を見つめて、そこで自分が身を隠せるんじゃないかなんて、そんなのはあまりに莫迦で阿呆で尋常じゃない態ですヨそうでショ。
そもそもその穴に底ってものはあるのですか。
と、私が問う。
心臓からどぼどぼ血を流しつつ問う。いつできた傷なのだ、コレ。不思議なことに、貴方は関与していない。思いがけず無防備でいた、無警戒だったその方向から抛られて正確に此処に刺さった。あまりの痛みに、即座に引き抜いて投げ捨てた。銀の爪のような鋭利な。ずっと昔から用意されていた精緻な輪郭。その凶器のどこにも貴方の指紋すら無くして、尚それが貴方の周到な奸計の一部であったらどれほどラクだろうか、と、思った。この傷が貴方の自ら手を触れることなくして私に下した奸計の一部であったなら、私はそっちに走るのに。どこまででも堕ちるのに。
戻れまいね。
促すように訊く。
戻れまいよ。
肯うように。
貴方の闇にそもそも底というものは無くして。
であるからして。
私はそこに飛び込んでみたくもあり、堕ちこまないように必死でもあり。掴めるものを全て掴んで這い上がって振り仰げば私の立つこの地平の上にたった一輪の花も残らず。
当然、私が私の途上でむしり取ったから今立つ地平に一輪の花も咲かず。
けれど私は堕ちるまい、と、此処に改めて表明をいたします。手を尽くして立っている。道に迷い迷い迷い迷って再び同じ場所に立っている。
憎悪が何の解決にもなりませんって、それこそただのモラトリアム。
私は、とどめを刺されるしかない。
貴方から。
(しかし如何様にしてでスか?)
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2006.02.01.22:20
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