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本末転倒
ああ、そうなんだ。
名前さま。貴方が私にとって鋭がれたヤイバそのものだったように。
名前さま、貴方が触れるたびにいつも私の上に抉られた傷が残ってその痛みに何年も何年も私が苦しみ続けたように。
私はあの人にとってヤイバだったのですよね。
決して意図してはいなかったのに私は私の価値観をもってあの人を拒絶した。
反面でひどく慕った。
あの人に触れるたびに私はあの人の肌に深くも浅くも幾つもの傷を残した。
あの人と私の有り様はまるで、貴方と私のそれのようじゃないですか。
打たれるように今それにはたと気がついて、貴方は、私があの人にしたように、私のことを厭っていたのだろうかと、それまで考えもしなかったことが意識に浮かんだ。
あれ。
「私があの人にしたように」?
それじゃ、私はあの人を厭っていたのだろうか。
なんだかよくわからない。
こんな時にカノヒトは、どんな言葉を私にくれるのだろう。
やっぱりそれも肯って、そうですね、そういうのもアリですよね、そう言えるのだろうか。
2005.02.22.23:03 | トラックバック (0) |
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