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虚構の空洞
私たちが失ったものを誰も得てはいない。
だからもういいじゃないか。
君は本当にあの人がすきだった。
だからそんなふうに泣かないで。
回るばかりで、たどり着けない。
こんなに精一杯やっているのに、なぜ伝わらないのか。
こんなに苦しく刮げ取られるような想いなのに、なぜ形にならないのか。
Read More... 僕らは悩みもしたし泣きもした、寄りかかって支え合ってお互いに倒れ込んだ時も随分あった。ただ走り出すことができなかった。誰に止められているわけでもないのに同じ場所で地団駄踏んで、気ばかり先走って、焦っていた。焦って、周囲を気にして、お互いに風切って思い切り走りたくて、けれど一歩を踏み出せなかった。
踏み出さなかった。
随分と挫けたのに、逃げ出さないで踏みとどまった。
その代わり結果が僕たちを避けた。
どう説明をつけて、どう思い出にしたらいいのかわからない。
ただ走り出さなかった。
けれど逃げなかった。
抱きしめたい時に殴ってしまったり、護ろうとして振りかざした刃で傷つけたり、背中だけ向けて何も話してはくれないのに、その背中が一番自分をわかってくれるような気になったり、突き放したり。また殴ったり。
ナゼなのか、いつも、僕らは外殻だけを固めて、中に何も詰まってはいないような気になる。
空っぽが詰まっている。
そんな気になる。
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2004.10.02.23:24
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