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強さを
背中を見ると、痩せているのにどうしてこうも広いのだろう、と、不思議に思うのだ。思い出せばそれは初めて君の背中を見たときからなんだ。あの時も、君は痩せているのに背中は広い、不思議だ。と思ってサ。
寄っかかってみたいとか、そんなオトメなことを考えたりはしなかったけども、今思い出すと、てのひらをくっつけてみたい。そんなふうなことは考えた。オレのこの氷のよーに冷たいと評判の、タナゴコロ。触れると思わずみんなとびすさる、タナゴコロ。
Read More... 鉈の心?
ちゃうちゃう。
そうしたら少しオレがあったまるのだろーか。それとも君が凍えてしまうのだろーか。「私」は、君から何も欲しいなんて思ったことはないよ。ただ少し時間を頂けたらば、と思っただけ。言葉も素振りも贈り物もいらなかったんだよ。ただココロを頂きたかっただけ。ほんと、それだけなのよ。なんて謙虚。
そうしたらばオレはあったまれたのだろうか。そうしたら君はそのぶん、凍えただろうか。
私は、今ならば、今だからこそ、今なお、正面から対峙する勇気はないけれども、その背中にはもう一度会ってもいいかなと思う。そうしててのひらをくっつけてみたい。シャツごしでいい。右手だけでいい。てのひらをくっつけてみたい。だけどそうしたらきっと顔もくっつけてみたくなってしまって、ダメなのだろ。デコだの頬だの、オレの氷のよーに冷たい部分は、決してこの指の先だけではありません。肩も顔もココロも。特にココロもです。
だから。ダカラ!
正面から見ているとただのガキにしか見えなくても、後ろ姿は相応に見える。
男の中で鑑賞に堪える部分とゆーのは、もしかすると背中なのかもしれない。
そんならむしろ後ろを歩かせてもらおう。振り向いてくれなくていい。ホント、背中だけでいい。口も利いてくれなくていい。何か厭なことを言われたら後ろから殴るヨ。ホント、殺すヨ君の事。その時にそれほどの価値もなかったら、逆にいなくなってしまえるし。
そういえばオレはよく子供の頃、積極的迷子とゆーやつになった。みんなオレのことを顧みずにスタスタ歩いて行ってしまうので、ついて行くことに疲れて、後を追うのをやめた。勝手に知らない人について行ったり、自分勝手に歩いてみたり。そうするとみんな血相変えて探し始める。そうして怒られた。ちゃんとついて来なくちゃダメじゃない。世間は危険で溢れてるのよ。云々。それなら紐でつないどけヨ。首に鈴でもつけておけヨ。ココロの中で口答えをしつつ、やっぱりまたオレは積極的迷子を繰り返した。
氷のよーに冷たい指だから、誰もつなごうとしなかった。
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2009.01.02.20:01
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