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出せるものと出せないもの

靖の『氷壁』を読んでいて。

「悲しいんじゃない、苦しいんだ」。
これはかなりにアレな言葉であるなぁ、と。
悲しいんではなくて苦しいのだ。私はこれから顔が歪むようなことがあったらそう言って逃げよう。悲しみよりも苦しみのほうが感じるのならばどうしようもないようで救いがある。悲しみには何となくゆとりがある。余裕が感じられる。苦しみにはそれがない。逃げられないもののように感じる。

現実的になろうとするなら悲しみに躓いてはいけない。
私がこれから目指すものは苦しみで躓く道でなければいけない。

顔が歪んだらそれは苦しみのせいにしよう。
悲しみのせいでなんてあってはいけない。

心をゆるめないで行かなくちゃいけない。
そうであるべき。

優しさ。お愛想。シンパシィ。さようなら。

2005.01.10.23:07 | トラックバック (0) |

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