恋ヒシカルベキ

考えるといいよ。
考えるといい。
決めたことだけは後悔しないように、いくらでも指針は振り直せばいい。為した結果、為さなかった結果、どうでもいい。それを決める今の時間を思い切り悩めばいい。

どちらに転んでもアナタはきっとそのときに直面する現実に打ちのめされるよね。気の毒だよ。だけど、私は頑張りなよ。頑張るといいよ。今までやらなかった報いなのだから、今まで為してきた報いなのだから、頑張るといいんだよ。アナタは自分を恥じるだろうし自分を悔いるだろう。また同じ事の繰り返しになるかもしれない。アナタは目を潰したくなるのかもしれないし、身体焼き滅ぼしてしまいたくなるかもしれない。だけどアナタは、頑張るといい。頑張らなくてもいい。よく考えて決めるといい。楽な方を選ぶと言っても、どちらが楽なのだかわからないよね。どちらの道が何処に繋がっているのか、想像もつかないよね。片方を選ぶことによって出逢える人もいるだろうし、片方を選ばなかったことによって出逢えなくなる人もいるでしょうね。リスクは仕方ないよね。

悩むといいよ。
そして頑張るのもいい。
頑張らないのもいい。
だけどアナタが決めるんだ。
何度決心覆してもいい。
何度でも同じところに戻るといい。
空想にうわつくのもいい。
あやかしに背中押されるのもいい。
現実ばかり見て悲観的になってしまってもいい。
それはアナタが思うほどシアワセではないのだから多分。
悲観的になりすぎて困ることはない。
それはアナタが思いも寄らぬほど残酷なものだから本当は。

それによって傷つくのもいい。救われるかもしれない。多分救われるなんてあり得ないだろうけれど、その希望を求めて頑張るのもいいよね。希望を求めている時は人はきっとそれなりにシアワセなものだろうからね。多分アナタは悔いるだけだし恥じるだけだろうけれども、よく悩むといいよ。

そして決めるといいよ。

同じ事を繰り返すどころか、もっと悪くなるかもしれない。
案外すっきりと目が覚めるかもしれない。
それ以前に何を追っていたのかもわからなくなるかもしれない。

けれど頑張りなよ。
私はもう何も言わないから、アナタはひとりだよ。
誰も足を引っ張らないし背中も押さない。
ひとりで決めるといい。

誰も干渉をしなくなったとき、どうしたいのかを見極めるといい。
反発で動くのじゃなく、促されて進むのでもなく、自分の足がどこに行きたいのかを見極めるといい。

頑張りなよほんとうに。
どっちに転んでも私はそのとき、相変わらずアナタの側にいるからね。