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哀・スウェア
僕は君を忘れるよ。
いや、忘れることなんてできやしないんだ。
だけど僕は君に、ケリをつけるよ。
今度こそ本当に、本当だよ。
ななねんは、もう充分なのだ。ずっと今まで君の存在に依存して、よっかかって、何て不思議なのだろうななねんまえにたった半日一緒に過ごしただけなのに、僕らの交わした言葉なんてものは、ちあーず、さんくす、ちあーず、さんくす、ひたすらただもうひたすらその繰り返しだけだったというのに、僕は半年かけて君にあの六歩を歩かせたのだ。あの六歩。その六歩、に依存するのをもう、やめる。
ななねん経って、ようやく強い自信を持ってこれを言うよ。
Read More... 僕は君を、君のいるべきところに据え直すんだ。
ななねんまえの引き出しにしまい直すのだ。
それを、もうとっくの昔にしなくちゃいけなかったんだよね。だけどずっとずるずる引き延ばして、まるでいつまでも捨てられない子供時代の茶碗みたいだ。役に立たないのに捨てられない。でも僕はその茶碗にサヨナラできるんだ。今ならきっと。現に昨日、子供時代の茶碗を二つ捨てたんだ。いや、比喩ではなくて実際に。
疲れた時にもう君を呼ばない。
しんどい時に君とシアワセな誰かを想像しない。そうやって自分をもっと貶めて遊ぶのは、もうよすよ。だって僕はそんなに悲惨じゃないんだから。僕のしんどさなんてたかが知れている。僕は身の程知らなくちゃいけない。僕は君抜きの自分ってものに、今やっと眼が向けられる気がするんだ。君抜きの自分は、きっとすごくちっぽけで退屈に映ると思うんだ。だけど君をまるで、まるで大事なテディみたいに抱えこんで離さないただの退屈な自分と、何も抱えない手持ちぶさたな退屈な自分なら、手持ちぶさたな退屈な自分のほうが、これからどうにかなりそうな気がするじゃないか。少なくとも僕はするんだ。
だから僕は今日からの自分にこれを誓う。
君を忘れる。(たとえ忘れることは無理でも。)
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2004.02.21.18:01
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