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お金も名誉も愛もいらない。
自分で自分に満足がしたい。
自分で自分を認められるのならば、その時何も残っていなくてよい。この手に。着飾る為の余計なもの、何もまとっていなくてもよい。この身に。嘆きあうためのヒトがいなくて、ひとりぼっちで街角で倒れ伏しても、それまでの経過に自分で満足がいけばそれでよい。自分に恥じなくてよいような、誰が唾棄しようと自分は胸はって、これでよい、と言えるようならば、それでよい、のよ。
誰も誰をも理解しない。
彼の感じ方、思考の巡り方、そんなものを想像するだけで彼を理解できはしない。彼自身になり彼自身のそれまでの歴史をすべてなぞり直さないと、誰も彼を理解できない。どこで何がどの記憶を蘇らせるのかわからない。たった一つのありふれた言葉が、彼に何を意味するのかわからない。誰も彼を理解できない。
Read More... 誰も誰をも理解しない。
だから偉そうに批評してはいけないのじゃないか。平凡という言葉の意味、彼にとっては貴方にとっての平凡の意味と、大きく異なっていたのかもしれない。そういうことをわかろうともせずに、それの何が不満なのか、だなんて言うもんじゃないよ。
いつもにこにこしている愛想の良い彼女でも、何か厭な事があったらば無愛想になりもするでしょう。そういう日にぶつかってしまっても、だから彼女はいつもこんなふうなのね、だとか決めてしまうべきではない。他人を思いやる余裕の無い日は誰にだってあるのだと思う。自分もきっとそういう日に、無意識に誰かを睨みつけて誰かを不愉快にしてしまっている。
だから他人を簡単に定義してしまうもんじゃないよ。
不愉快ならば僕が受けよう。
終わらせたいと思うのならば、そこにはそれに至るその人なりのちゃんとした経過があるのでしょう。終わらせたいのならばあえて止めようと思わない。貴方の好きにすれば良い。
環境だとか条件だとか、いろいろ比べる要素はあるけれど、誰が誰よりもより不幸だとか、一口に言ってしまうことはできないでしょう。誰も誰の傷の深さを測り知ることなんてできないでしょう。だから貴方を蔑んだりはしない。きっと私が想像もできないほどに、辛かった。痛かったのだ。それに一人で耐えていたのだ。
思いやれなくてごめん。
自分のことばかりでほんとうにごめん。
誰の傷もいっそ全部僕の中に封じ込めて、しまえたらば良い。そうやって誰も彼もを僕がシアワセにできるのならば、それで僕は僕に満足できると思うのだ。
誰もがシアワセならば誰のことも嫌わなくて済むのだ、僕も。誰のことも嫌わなくて済むのなら僕も自分を嫌わなくて済むから。
私は別にスペシャルじゃなくても良かったよ、だけどそれならどうして私は私に生まれなくてはいけなかったの、と、思うことがあるのよ。
誰もが誰をも理解できない。
理解しようともしない。
理解しようとしてもできやしない。
誰もが自分自身をも理解できない。
誰も何も理解していない。
だけどそれじゃあんまり不安定なので、誰もが誰をも理解しないことを誰も理解していない振りで、適当に誤魔化して、まるで理解し合えているような辻褄をうまくあわせて、何とかやりすごしている、ように見える。
御上手だね。
頑張っているね。
健気だよね、実に。
斯様にちっぽけで、貧弱で浅薄な存在だから、誰の心もかすめないかと思いきや、それなりに傷は残している。
お金も名誉も愛もいらない。
私は私に、ただ満足をしてみたい。
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2003.04.30.22:58
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