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2002年07月18日
泥まみれのキャプテン
オリー・カーン!!
…と、一度聞いたら三時間は頭から離れなくなるのがこの人のテーマソング。
うっかり聞いたり口にしたりすると、リフレインが三時間。
だいたい何で日本語版まで作る必要があるんだっつーの。
Read More... そんなこたぁどうでもよくって。
マンシャフトと言えばオリバー・カーン、オリバー・カーンと言えばマンシャフトのW杯でしたねー。
一つ勝ち進み、も一つ勝ち進み、その度にカーンの名前があちらこちらで囁かれ、ついには今大会最大のビッグ・ウェーブとなって横浜に押し寄せ、そこで見事に砕け散った(…)って感じでしたねー。
カーン無しにドイツが決勝まで来られなかったであろうことは言わずもがな、その彼が最後に崩れ落ちたが故に、ドイツの準優勝という位置が必要以上に哀しく見えたこともまた事実で。
今大会で一番存在感があった選手はこの人なんではないでしょーか。
得点王のオムスビを突き放してMVP獲ったのもまぁ当然。
カーンでなくて誰にやる、ってくらい当然。
…が、フランク・ロシュトがうっかり口に出してしまったように、そしてそのおかげで四方八方から非難囂々浴びたように、「カーンが止められなければ誰も止められない的考えはちょっと言い過ぎである」に賛同はしますね、私。
に、しても、靱帯損傷までした国民的ヒーローに向かってそんなこと公言しちゃ駄目じゃん、ロシュト。
マイヤー師匠まで怒らせて、もうロシュトのマンシャフト参入への道は才能如何に関わらず完全遮断されたも同然ですな…。
そーゆー事は夜中のイタ電とかでカーンに直接言えばいいんだよ。
(それもどーなんだか。)
元へ。
もちろんカーンは欧州一のGKですサ!
キャッチング!パンチング!ロケットパンチ!神通力!顔面力!鬼神力!etc、で枠内に来たボールは弾き出しまくり、突っ込んできた敵FWは薙ぎ倒しまくり、その一方で枠外シュートには始めから一歩も動かないとゆー、弾道を知り尽くした神様のような落ち着きっぷり。
センサーついてんですか、と言いたくなるほどの見事な反応っぷり。
一度カーンのセービングを見てしまったら、他のどの国のどの試合のどのゴールシーンを見ても、「こんなシュート、カーンなら止めたに決まってる。」と根拠もなしに思ってしまう。
そーゆー、わけのわからない絶対的物凄さを持ってますよね、主将。
しかしひとたび試合が始まると、私がカーンに感じることというのはひたすらに「アヤウイ!」の一言に尽きるのです。
それは彼のプレーが「危うい」っつー意味ではなくて。
ひとたびミスをした時に、ミスの代償として崩れてしまうものが他のGKよりも大きい故に、一つ一つのプレーが非常に「危う」く見えるわけです。
どんなボールもカーンなら止めて当然、という認識がある故に、こぼれたりするとすげえ「ドッキーン!!」とするわけです。
一対一なんかになったらもう、あががが。
普段から脈拍74回/秒くらいありますけど、観戦中に計ったら90は越えてましたね…。
歳とってからやったら死ぬかも自分。
観戦中に心臓麻痺だかで亡くなった韓国のおばあちゃんがいた、とゆー記事を新聞で読みましたけど(W杯がらみで亡くなった人、他にも数人いたような…韓国、すさまじ。)、「あぁッ、すげー気持ちわかる!!」と思いましたわ、ホント。
IRL戦の失点以来、「カーンが失点をする」という現象に対してすげー恐怖感が生じたのです。
ピッチを両手でバンバン叩いたカーンを見た時に、「こんなもの二度と見たくない。」と思いました。
欧州ナンバーワンGKであるが為に、結果が同点であろうと何だろうと、失点すれば精神的にそれはすなわち負けである。
とゆー公式が出来上がってしまったのです。
それなのに、ああそれなのに、一番見たくなかったそれを決勝で二度も見せられて!!
世間には「決勝戦でのオムスビのゴールはカーンも止められなかった素晴らしいゴォル!!」とか仰々しい新聞の見出しが踊り狂っていましたが、私は敢えて言いたい、
カーンなら止めただろ、と。
あれは彼自身の言うとおり、カーンがやってしまった今大会最大のエラーで、本当ならば充分止められるボールだったのだと。
だから負けたのはカーンが悪い、とかそういうことではないんですわ。
負傷のせいにもしないし雨のせいにもしないで自分で責任を背負い込んだカーンだからこそ、「止められた」という見方を後悔じゃなくて自信に繋げて、2006年を目指してほしいのです。
フィールドプレーヤーならともかく、GKなら37歳なんてまだまだ可能性はありますしね。
と言いつつ、カーンを凌ぐ新たなスーパーGKの出現も楽しみだったりして。
後日談:マイヤー師匠の「2006年W杯後にカーンと一緒に引退します」というコメントがあったそうですけど、それはすなわち、2006年までカーン以上のGKは出てこないだろうし養成もしない、つーことなのですかね…?
それはそれで、ちょっとどーなんだ、って気がしなくもないですけど。
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by 架路 : 15:04
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