吾気
貴方の胸を透けて通す光の、冷たさの。
凍る透射に目を突かれ、意識が氷結。
凍る凍る、冷たい光の証が二つ。
私は手にしたのだから、雪を畏れない。
氷の滴。
いつ消えてしまうとも知れぬけれど、指先に示す。
何処へ私を導き逝くか。
ひじり。
私が決めて、決めた、その行為。
幸せの為ではなく、歓びの為ではなく、ただ生きるという為。
生きる為だけに必要な足下の影、残像、光。
こおりの二つ。
指を固める気のとがり。
恋の腐る、流れる、落ちる、その残骸。
捨てるまい。
光のふたつ。
突き刺す蒼の静けさの、ひかりの二つ。
放射の聖域。
内なる殺気。
降下する自己意識。
手に握る聖意識。
捨てるまい。
これが私を見捨て行くまで。
[2001/1/17 (Wed)]
| 2001 / 習作 |