2004年3月
■ チョウ・show...2004/3/3 (Wed)
結局わたしはなにものにも敵やしないんだ!
そう認めた途端に、自分が身体の裏側で
わらった。
それがいちばんくやしかった。
■ 風景分割...2004/3/7 (Sun)
夢のようにひきずって歩く
風のように透き通る
昨日のようにぼんやりとかげり
貴方は早まってゆく
私は手を下せない
力はそとに抛られる
奇蹟のように
私たちは手を下せない
■ コア...2004/3/12 (Fri)
くずおれたりはしない
したくともできやしない
私のなかに貴方が立っている
背筋をのばしたまま、すっくと立っている
良くも悪くも貴方が私を支え続ける
■ ゆきだま...2004/3/27 (Sat)
硝子玉のなかの我が家
であるかのように貴方を守る
銀粉ふりかけて輝かせる
壊れないように外から貴方を守る
決してその内には私は入れない
■ 花影...2004/3/27 (Sat)
静けさの印をきる
鬼女の重しをかぶる
刀の冷たいこと
刃の怖ろしいこと
膝をついたらばもう二度と立ち上がれない
罪人は歩き出せない
■ 強奪・供物...2004/3/28 (Sun)
胸郭ひらいたのは
腑物とりだしたのは
穢れを穢れのまま
浄きは浄きのまま
差し出したのは
奉ったのは
誰の腕
誰の意志
誰の過去
誰の
なに
■ 雪灯籠...2004/3/29 (Mon)
冷たさのうちに宿る炎を見抜きなされよ
目隠しをされて引かれていた手を離された時も
暗がりのなかに突き落とされた時も
その相手の真意を測れるように
耳元で囁かれる声なき声を感じ取りなされよ
貴方自身で選び取るのだと
貴方自身で探り取るのだと
道は
| 2004 / 片鱗 |