2003年5月
■ 風...2003/5/2 (Fri)
貴方の人差し指にしがみついていたのは私だという自覚
の ある故にこの 虚しさ
■ えいやー...2003/5/5 (Mon)
眉毛とがらせても君を救おう。
■ 酔っぱらいがくだを巻く如くに...2003/5/7 (Wed)
僕ぁね、僕ぁ精一杯頑張ってきたつもりなんだ、それなのに
自分で「つもり」というところが可愛いやね
コップ握りしめて目頭紅くしてるとこがいじらしいやね
「それなのに」で文章キるあたりが切ないやね
そうだねそうだね、君は頑張ったんだ、
だからもう充分だよね … … …
と言って肩を叩いてやった。
僕が三点リーダを一度に三つも出したのはこれが初めてだよ、君。
それなのに君はぼろぼろ泣いたまま。
■ 生成vs鞣...2003/5/9 (Fri)
長丁場になりそうだったからみんなあんたを避けたんだ
五年?
いいや、五世紀だった。
顔は驚いて、ゆっくり沈んだ
■ アヤツこそ真の幻影。...2003/5/9 (Fri)
逃げ込もうとして逃げ込めた試しはない
もたれかかって受け止めてくれた試しはない
いつも地面に打ち付けられて気づいた
過去とは現在に存在しないもの
■ そして過去とは...2003/5/9 (Fri)
貴方の中に総て在る
貴方以上のなにものでもない
■ 回帰点...2003/5/11 (Sun)
真実であり真実と信じれども
言葉たち
君に帰すりて無に帰する
「僕は」「振り切った」
■ 此処...2003/5/11 (Sun)
ナゼ、君と共に生きなければいけないのだロウ。
ナゼ、君と分かたれて生きているのだロウ。
同じ時代に、異なる土を踏んで、
君が僕の目の前に、あの時あの日。
■ x*365...2003/5/11 (Sun)
振り切った時なんてあったのだろうか
今まで一度でも
■ 背中...2003/5/15 (Thu)
左の肩越しに振り向くと現実が見える
右の肩越しに振り向くと真実が見える
言われて首をねじる貴方の顔が笑った
何を見てそんなふうに笑うのか、
私にはついにわからなかった
■ エスカレイタ...2003/5/21 (Wed)
カナリヤ
弾丸
コート
ライナー
頭に右手
肩に左手
突然に抱いてくれてありがとう、僕は
息詰まるという驚きを知った。
■ ピリオドピリオド...2003/5/24 (Sat)
夏の風のように登場して
爽快!
と
名残、
だけを置いて
そのまま吹きすぎて
行った
■ 頭の上で手を打つと...2003/5/24 (Sat)
親指と人差し指の間で
蚊が死ぬのです
■ べす...2003/5/24 (Sat)
白すぎる肌は上気すると朱色に化ける
昔やまの奥にいたあやかしは
こんなもんではなかったろうか
■ 今生...2003/5/25 (Sun)
貴方に負けるべき
負けてしまうべき
■ 三人称...2003/5/29 (Thu)
生きているうちに、二度と逢わないと誓う。
いつまでも、君が生きていると信じられる。
恋人以下の関係にならないと誓う。
君を想いすぎる。友人になどなれない。
他人以上の関係にならないと誓う。
終わらない関係を探したら、それしか無かった。
始まりもせずに、貴方をのみこむ。
いつかまた逢えるのならば、その前に一度死ぬことを誓う。
| 2003 / 片鱗 |