2001年9月
■ 楚々...2001/9/2 (Sun)
沈んで
字面だけを見ていると、ふと
ブラックホールみたいに、ぐっと
全てを吸い込んでしまう文字に出逢うんだ
そうして僕は、おぞましい事を忘れられる
■ 諾々...2001/9/2 (Sun)
君は
どろどろの中に立ち止まる
■ 白金...2001/9/3 (Mon)
僕らは
僕らは霧の
薄い膜の向こうから現れる
突然の災いのように
災いのように
旅から戻ったら君を抱えて歩こう
■ 不名誉なこと...2001/9/4 (Tue)
それは恋でなければいけませんでしたか
そこに愛は存在して然るべきでしたか
貴方はただ裏切りを否定するためだけに
感情を否定しているのでは、ありますまいか
■ この何気ない日常に...2001/9/5 (Wed)
忘れる努力を諦めます
ぼんやりと決意を固めます
貴方を指に保持し続ける
明日も永遠に同じまま
だから今夜はおやすみなさい
■ 意地の悪い腕...2001/9/6 (Thu)
意地悪な人が僕をつかまえて箱の中に詰め込んだ
箱の中の僕は背中に担がれて、
意地悪な彼が足を出すたびに揺れる
いっち、いっちと軋む
抱えた膝にぴったり頬を重ねて僕は
それもいいかと思ったりする
■ お別れの理由...2001/9/10 (Mon)
引き留める強さが君の言葉に潜まなかったから
と、
君のせいにするのは簡単
だけど
■ にねん...2001/9/11 (Tue)
君を見失う
君が立ち返る
夢を見る
■ かかし...2001/9/15 (Sat)
立つ
地より
蘆の如く
■ とぅいんく...2001/9/19 (Wed)
偽物の鏡の多面体が惑わせるものだから
僕たちは真実の光源を見過ごしてしまう
■ 君といふ...2001/9/21 (Fri)
栓を抜いたら、悲しいことはみんな出てゆく
■ うなじ...2001/9/23 (Sun)
君が僕を考える
その刹那を皮膚は感じ取る
■ 僕は臆病な一つのタマシイだ...2001/9/25 (Tue)
天が僕の願いを容れることをひたすら待っている
僕は臆病で深刻で、けれど思い切れない貧弱な
貴女の放り出した一つのタマシイだから
■ ちいさくなって離れてしまっても...2001/9/25 (Tue)
貴方を待っている
目をそらさない
自分に背かない
■ Invent...2001/9/25 (Tue)
全ての
踏みにじられた高貴な人々へ
■ 僕と貴方と私...2001/9/26 (Wed)
"僕"は苦しくて
"僕"は傷を負う
"僕"が踏みにじられ
"僕"が独りになった
私のことは、どう
■ you're that bad...2001/9/27 (Thu)
and I'm even worse
■ 嘘まみれの嘘にまみれ...2001/9/28 (Fri)
君の孤独の意味するものはアイだ
僕の孤独の意味するものは
■ 血に指を浸そう...2001/9/28 (Fri)
貴方を殺してしあわせになりたい
■ れぼりゅ...2001/9/29 (Sat)
君を放棄しようか
と、思いたくはない
■ ダビデ...2001/9/29 (Sat)
君を僕の意志ひとつで生かそうとも殺そうとも
決めかねる
そんな自分を
(愛した)
■ 1999...2001/9/30 (Sun)
お別れを言い直す
必要がある 私には
■ 2001...2001/9/30 (Sun)
顔を見たら少しは楽かい
こんな夜の中よりは
| 2001 / 片鱗 |