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つかのま
美しく散ったのでなくても、すっぱりとした切り口でなくとも。
あれは私の判断。右と左に裂けながら皮一枚でかろうじてつながって元に戻ることができたのがあの判断。
頑丈な縄をさび付いた刃物でほぐすように切っていったのがあの判断。
美しく散ったのではなく、つけ根から落ちたのでもない。
根本から引き抜いて呑み込んでしまった道ばたの花。
吐き出したところで、もう色褪せているのだろうと思う。
記憶の中のその鮮やかさ美しさに、もし色褪せていなくとも、もう敵うものではないのだと。
Read More... 偶然に蓋が開いてしまったものはもう仕方がない。しまい込んで忘れきって整理もされぬままそこに在ることを何かが許さなかったのならば、転がりだしたものを捨てるのかまた隠しておくのか決めなければいけない。
けれどその時に、また別の箱の蓋を開けてそれを押し込もうとしたり、別の箱の中身を取り出してそれを隠そうというのは乱暴じゃないか。
初めから私に刺さるよう意図して投げられたナイフなら、いくら上手によけたと思っても時間が経てば地球をまわって私に巡る。刺さってしまえば私のなかに吸い込まれていくしかないのだから、もうそれは外部の敵じゃない。
本当ならば半年前に出していなければいけなかった三行半を、今日出した。本当ならば半年前に出していて、今月で何もかも終わるはずだった。私は私の後ろで一つの門を閉めるはずだった。そのときこそハナムケがハナムケとして自分の中で受け入れられる或る種の締めくくりになっていたのかもしれない。
それを半年引き延ばしてしまったのは私の未練だった。
ナゼに答えを返すなら、
「自ずから招いた」
なのかもしれない。
私は行かない。
肯定は取り戻せない。
否定は仕方がない。
今の自分でしばらくやっていく。
肯定は、きっと私に過ぎたモチモノだったのだと思う。
心強かったけれど、私はそれに寄り掛かりすぎた。
甘えすぎていた。
だからあの人は来たんだね。
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2005.08.03.21:52
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