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垂鐘
紙を切り、記憶を鮮明に明確にしようと試みても、遅くともやはり春のさなかで。
ひとつひとつ克明に掘り起こして最後には行き着く。真横で傘をさしかけていたこと。真後ろで叫んでいたこと。目の前を何度も右に左に。そうして表返す4枚は、どこにも未来を頼まず。
街中のすれ違いを無理矢理大判に引き延ばしたかのような、要するに「無理矢理」な解釈。義務かそれとも、という選択を自分に迫るところで既に無理が生じる。「それとも」なんて言葉に続く可能性はあり得ない。
がたがたと脱線しそうな車輪。そっと、しておけ。
2008.04.27.15:40 |