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来たれチャランポラン
シアワセさんの話をじっくりと聞く機会ができてしまった。
ひととーり聞き終わった後で、もしシアワセさんが私にとってこんなような存在じゃなかったら屹度、ココロにほどほどに効くサプリでも頂いたような、ぬっくい気分になれるんではなかったろうか、と思って。今日のお天気のように寒風一陣ササラと吹きすぎていった後のような埃っぽさを味わった。
知ったのだ。
この人とは決して相容れない。
のだと。
Read More... 今日訪れるのは、在る種の破綻だと思っていた。初めから指摘されていた「諦めて然るべき想い」、「破綻してしかるべき願い」、それが今日いよいよ音たてて私の上に崩れるのだと思った。私の掲げた旗はズタズタに裂かれるのだと思った。その裂け目から生皮剥がれたような真っ赤な自分が現れて、獣の目をした自分が現れて、あの時に倒れた私の死骸を食い散らかしに駆けていくんではないかと。
そんなふうな恐怖を抱いて今日に臨んだ。そうなればそれがずっと良いと思った。いっそ憎めると思った。敵意を抱くほどに薄情なところが見たいと思った。厭でも今度で終わりに踏み出せる。
来たれ薄情!
来たれチャランポラン!
そんなよーにコワイもの見たさも手伝って待っていたのだ、今日を。
けどもシアワセさんはそんな人ではなかった。
バカがつくほど真面目なだけの人だった。
「人間が薄いから」という自分の中で用意していた言い訳がまかりとおらなくなった。まかり通らないどころではなくて、それが返って自分に重なって消えてしまった。自分の中に消えてしまった。私が「人間が薄い」から。
この人とは決して相容れまい。
破綻ではなくて、期待していたような派手な崩壊ではなくて、ひっそりとしんみりと、私が私の後ろにずっと用意されていた暗幕の中に消えていくだけなのだ。
なんだか魚のように優しげな眸だ。
なんでそんな喩えが浮かんだのかわからん。今まで自分の中で魚は「死んだような」と喩えられる眸でしかなかったのに、その人の眸を見た時、無意識に浮かんだのはオサカナだったヨ。勘違い?
一重だと思っていた。
二重だった。
私はきっと一生赦されまい。
きっとずっと、充満した空っぽを背負って歩く。
それを見て貴方は何も感じるまい。
求む、薄情な人。
私が百遍尋ねたら、私を百遍肯える人。
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2005.11.15.19:00
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