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先行者
誰かを救えるつもりだったんだろうか。
思い上がっていたのだろうか。
一人でばたばたして、走り回って、必要とされているんだよ、つーことを世界に、見せびらかしただけ。
あの人に必要とされている、貴方達の中から選ばれた私を見てよ。
その人の為に奔走することをその人自身から託された、私を見て。
そういうことを、言いたかっただけ。
一度でも本当にあの人の為に走ったか?
一度でも本当に、なりふり構わずに、自我というものを意識の外に追いやった?
あの人を救いたかった?
答えが出ない。
わからない。
Read More... もしかしたら始めからわかっていたのかもしれない、私にはあの人を救いようがないこと。私はあの人と、騙し合いでも演じているような気になっていた、時折。あの人は命をかけてそれを演じている。けれど、真実ではない。それが虚偽の演技であるということに気がついて、その時に何もかもが終焉に向かう。私が救うも救わないもない。貴方が落ち込んでいるように見える亀裂が、ただの幻影にすぎない。貴方に突き刺さっていると見える刃が、ただの錯覚にすぎない。
あの人を助けたい。
貴方も救いたい。
その為に私にできることは多くない。
貴方が走らなければいけない。
貴方のために、貴方がいちばん走らなければいけない。
貴方が足を止めたとき、隣に座り込むのか、叩き起こして走らせるのか、それは私の決断で。
貴方はひたすら走らなければ。
目指す何かに追いつかなくても。
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2004.07.26.22:05
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