恋ヒシカルベキ

********に行けばいいのに、

とか、言わないで、行けないんだ。
怖いのじゃない。怖いのかも知れない。甘えてるわけじゃない。甘えなのかも知れない。自分から逃げているかもしれない。逃げていてもいい。

私の前にその国へ向かう分かれ道のある時。
いつも私の背後に捨てて行きにくいものがある。

あの時もそんなふうだった。残る道ばかり探して必死だった。

今はもっと怖い。一人でやってのけたと思っていた。改めて一人で抛り出されることになってみて、いかに自分が当時一人でなかったのかを実感した。

ここで、自分を殺すの　？
それとも、

見えているのはどこにいても同じ結果なんじゃないの。
どうやって生きていけばいいの。どうやって生きていきたいの。何をすれば、どう生きたら、目をそらさないで自分を振り返ることができる。

何を見つけるのかじゃない。
何からも逃げ出さなかったということが多分、

けれど、

価値がない。
価値がなくて、価値が感じられなくて、頼りにもならなくて、なんの救いでもなくて、物理的にも精神的にも、いざという時にそれは私の背中を押してはくれないし、私のチカラにもなりはしない。では、なぜ私と共にあるのか。

私の過ごした時間の象徴だから。
そこから続いた七年を、貫いた象徴がその人であったから。

いなくなってくれてもういいでしょう。
私はきっと、捨て時という領域に、足踏み込みかけているのでしょう。

選択を迫られるのならば決して肯とは言えない。
逃げているかもしれない。
けれど行きたいと思わない。
残りたいとも思わない。

わからない。

どう生きるのか。それ以外の道を探す努力もしないで。