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知りすぎることによる
ああ、やっちまったかな。
と、咄嗟に思った。
私たちは踏み込みすぎないことで、お互いにお互いを必要としていると思いこむ。三歩離れたところで、知っていることだけを、確信を持っていることだけを交わすから間違えることができる。
「離れている。」
「だけどあの人はわかっている。」
Read More... それが誤解。
近づいたらばやっぱり、色々とぼろが出てもう誤魔化すことができない。
私が一番畏れているのは貴方に、やっぱり此奴も他の皆と同じ、だとか、わかったような口を利いている、とか、思われることなんだ。
私は貴方を、喩え嘘でも振りだけでも「わかって」いなければいけない。だからわかっていない部分は口にしないし、それが見えないように三歩離れている。三歩離れたところで、わかっているほんのわずかな事だけを繰り返す。言葉を替えて何度でも繰り返す。暗示のようよ。
それで貴方が間違えれば良いと思ったからじゃない。
それで貴方が前に進めるのなら、それが一番良いと思ったから。
綺麗事かもしれない。
綺麗事で良い。
本音を言ったらばきっと怖ろしいよ。
それに直面するのはきっと、私が一番怖ろしく思うよ。
自分のことも綺麗事で騙すんだよ、そうでないと壊れるから。
釣り合いが崩れて私は地面に落ちるから。
壊れるから。
反動で貴方も壊すから。
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2004.06.13.21:07
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呪詛と恋と
言葉が呪う。
良くも悪くも、言葉は呪う。
厭な顔をしている。
そういう時期、なのだろうなぁ。と。
まだ抜け出せていないんだな。と。
貴方を辱めたくない。
貴方を克服されたくはない。
そんなふうに思うけれども、
Read More... 私はいったいどうあってほしいのだろう、貴方に、走ってほしい、立ち止まってほしい、崩れてほしい、粉々に砕けてほしい、打ち破れてほしい、打ち倒してほしい、起き上がってほしい、また走ってほしい、誰も及ばないほどに走ってほしい ?
そしてまた、倒れてほしい。
崩れてもいい。
私の前で。
そうして笑って。
土にまみれて。
血をにじませて。
悔しくていい。
強がりを言わないで。
私の前ですっぱりと、いくらでも。
負けて負けて負けて負けてくずおれて。
そうしてまた突然に走って行って。
私は言葉を選ぶだけ。
良くも悪くも、言葉で呪う。
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2004.06.13.23:51
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