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柿
無理矢理に笑い顔をつくり、無理矢理に頭をさげて、無理矢理に、私はアナタに一切の敵意を抱いては「おりません」ヨ、という、あたかも、姿勢を作り上げて一礼をする、上のほうから私を見下ろしている何の落ち度も罪もない彼女に一礼をする。
私が悪いと自分で認めるだけの事実もないのだから、私がそもそもそんなふうに態度を偽るだけのこともないんだけど、貴方が私の後ろで動揺したからなんだか駄目になった。
と、思った瞬間に、貴方に責任を押しつけた自分に気がついて、その瞬間に私は負けた。その瞬間に、今回の対峙に私は敗れた。
Read More... 今のこの瞬間のことを大丈夫とは言わない。
一日とか一時間、一分、一秒、そうやって区分けしていったら当然そこに真っ暗で真っ黒な時間帯もある。
今のこの瞬間をシアワセとは言えない。
ほんとうに厭になる。殴りたいと思ったりする。誰がひいたのかもわからない境界、踏み越えてしまいたい時もある。誰にかけられたのかわからない鎖、ひきちぎりたい時もある。
一日一時間一分一秒、連続してシアワセではいられない。
だけどそうやって引いたり押したりしてゆきながら、潮のように干したり満ちたりしてここまで来たのだから、大丈夫。今ここにいて、今そこにいることが一番の強みになる。
一人で泣いたって何も変わらないよ。
どうせなら誰かの前で泣いて、ツライんだってことを、ちゃんと示したほうがいいんだよ。
一人で壁叩いたって、楽になれないよ。
どうせなら誰かに殴りかかって、むちゃくちゃにやりあった方がいいんだよ。
側にいてくれるということ、側に誰もいないということ。
一人で小さくなっていても、誰も気がついてはくれない。
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2004.05.16.21:31
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