恋ヒシカルベキ

私が知りたかったものは他人の中での、貴方の中での私の価値だった。
その為に互いに逢ってからの貴方の一日一日のすべてを知りたい。誰と出会って、誰と笑って、誰と泣いたのか、誰を想ったのか、誰といたのか、何を選んだのか。何を残したのか。

それができないから、
何をどうしたって無理だから、
忘れることを決めた　わけではないよ。

私は知ることを放棄しようと決めたのよ。
貴方自体を放棄しようと決めたのよ。

なのに最近、後じさりしているように見える。

不安なのかもしれない。
恐ろしいのかもしれない。

負けちゃ駄目だよ自分。
あの人をひいても、自分の中に自分は残るよ。
ほんの少しでも、自分は残る。
それをまた育てていけばいい。
大きなものがどんと占めているよりも、少しずついろんなものがあるほうがきっと良いよ。

だから、負けないで。