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何分のいち。
厭ぁー、なことがあった。
君が僕の所有物を奪いたいと思うのは構わない。実行に移すのも、やめてくれりゃそれに越したことはないけれど、まぁ構わない。ただね。やり方が。
せめて口八丁手八丁、僕がそれに気づかないようにかすめ取ってくれないか!僕が自分からそれを差し出すように仕向けてくれないか!盗人の自覚が無いなら詐欺の技術くらい身につけろ!有無を言わせず人の手から奪って気づかれないうちに逃げちまえばいいサー、みたいな事をして恥ずかしくないのか、君!
なんてこんなとこで言っても、返らないマイ漱石。
チキショー。
気晴らしにふらふらと暑いくらいの街に出かける。
Read More... 郵便局でさんざ待たされ、目の前の「真っ向サービス!」の張り紙を見つつ不快感は天井知らず。真っ向サービスだと、ふざけんな!くだらない世間話で客待たせてんじゃねー!ど根性サービスに書き換えろ、今すぐ書き換えろ!!とか思い。
顔見知りの警備のおじさんだけはいつもと同じ。ありがとうございました、の一言で少し息をつく。
歩いているうちに体温上昇。更に不愉快。
下ばかり向いているとどうしても眉間に皺、下唇ぎゅうぎゅうに噛み締めている。上を向くと葉桜さやさや。それを見て一気に、悲惨な心持ち。怒りを通り越して悲しくなる。しんみりと悲しくなる。仕組まれたように二週間前を繰り返す。
自分は果たして満たされているのかし。あんなような強引な、自分の利潤以上のものを他人から奪っていくような人を目の前に見て、こんなことがあって厭だったよ悲しかったよ、貴方はどう思う、と、君に訊くこともできないようで、自分は果たして満たされているのかし。と、考える。
こんなお天気の日には家族で出かけたりするのだろうか、それともやっぱり一人で壁の中、病巣に耳傾けている。潔癖の象徴のような顔をして、
サイレンばかり聞こえるのだ僕の、頭の中は、サイレンばかり。
象徴でも具象でもない。
穏やかならば救いなんて求めない。
弱いから凭れたい。
打ち付けられたから崩れかかりたい。
君が居てくれるのならば、君の有り難みなんて感じない。
だから僕は一人でここで、もう片足踏み出して耐えることができるのだと思う。だから僕は満たされているのだと。
思う。
こんなお天気の日でも、空の下でも壁の中でも、僕は世界に耳すます。喧噪が混ざり合ってもう、何も聞こえてこない世界に耳傾ける。
飢えた心は近寄った如何なる疑似餌にも喰らいつくのだ。
私はそうだったし、君はそうだった。
というだけのこと。
お互いに歯が立たなくて吐き出した、それだけのこと。
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2003.04.17.21:52
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